残業代の請求を未然に防ぐことができた事例
相談の内容
従前何度か残業代の請求をされ、支払いをしたことがあります。
どのような対策をしたらよいでしょうか。
対応内容・結果
1 社内規定の整備
相談を受けた当時は、創業時に同業他社からもらった定型の就業規則をそのまま使用しており、独自に社内規定等は作成していないという状況でした。
会社が別途契約した社会保険労務士の先生と協働し、社内規定の整備・運用を行いました。
例えば、その当時運送業界の社内規定でよく規定されていた、歩合給を残業代として支払うといった規定が案に入っていたため、否定されるリスクと共に説明し修正するなど行い、会社の実情に合致し、なおかつ会社のリスクが低い社内規定を作成しました。
2 退職した従業員からの残業代請求のほのめかし
ある日、退職した従業員から残業代を請求するために弁護士に相談しているとの話を他の従業員から聞きました。
会社では社内規定等は誰でも閲覧できるようにしていました。
もっとも、そのような話を聞いた後、実際に未払い残業代を請求されることはありませんでした。
本件のポイント
社内規定の整備は会社の実情に合わせて行うことが肝要です。
会社の実情に合致していない社内規定はその効力が否定されてしまうこともございます。
社内規定の整備にご不安がある場合には、お早めに弁護士にご相談されることをお勧めします。